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役に立つ不動産の知識〜トラブル事例〜

売買に関するトラブル

業者から建売住宅を買い入居したところ、間もなく2階天井に雨漏りによるシミを発見した
業者から建売住宅を購入しました。入居後間もなく2階の天井にシミを発見したので、調べてみると雨漏りによるものであることが分かりました。
業者に修補請求したのですが、その分売買価格が安くなっているのだから仕方がないと言われました。私の主張は無理でしょうか。
(森田建二 45歳 自営業)

苦情の内容

森田さんは、2600万円という建売住宅の販売広告を見て、売主業者に現地を案内してもらった。業者に時間がないとせかされたため、物件を詳細にチェックすることができなかったが、おおむね希望に合致すると思われたのでこれを購入することとし、約1ヶ月後に入居した。
入居してから数日間、雨模様の日が続いたところ、2階の天井部分にシミが現れ、次第にその範囲が広がっていくので、天井裏を調べてみると雨漏りが発生していることが分かった。
そこで、森田さんは売主業者に修補するように求めたところ、業者は、「この物件は値段も安いのだから、若干の雨漏り程度はやむを得ない」と言ってこれに応じない。業者の責任を問うことはできないだろうかというもの。

業者の言い分

細心の注意を払って施工しても、不具合の全くない物件を建築することは実際には困難です。まして本物件の場合は、顧客が購入しやすい価格に抑えることを前提として建築予算を組んだものです。ですから、天井のシミ程度の雨漏りは、受忍の範囲として我慢すべきものと考えます。

紛争相談窓口の考え

住宅が有すべき品質・性能は一律のものではなく、経過年数や価格などとの相対関係によって異なってくることは当然である。しかし、不具合のすべてが、このような取引条件によって(売主に対して担保責任を問うことができる)瑕疵になったり、瑕疵にならなかったりするという訳ではない。
すなわち、住宅という商品の性格からして本来有すべき基本的な品質・性能を欠く場合は、価格の高低等の如何にかかわらず瑕疵担保責任を免れない。これに対し住宅の基本的な品質性能に関係しない部分については、売買価格と不具合の程度を比較衡量して総合的に判断すべきものであろう。
本件の場合、現状は天井のシミという外観上の問題にとどまっているかのようであるが、その原因である雨漏りは、住宅の基本条件である安全・衛生の確保に欠けるものといわざるを得ない。従って、売主業者は、瑕疵担保責任を負うと考えるべきであろう。

トラブルの結末
売主業者は、森田さんの請求に応じ、無償で雨漏りの修補を行った。

トラブルから学ぶこと

住宅の不具合のうち、雨露をしのぐことに支障があるようなものは、原則として瑕疵にあたるというべきである。値段が安いから雨が漏ってもよい、下水が流れなくてもよい、水道が使えなくてもよいということにはならない。値段の安さはそのような最低の条件は満たしていることを前提に設置されていると考えるべきである。このような観点からいえば、本件の解決結果は妥当なものであったといえる。

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